小規模事業者持続化補助金の申請を行う際には商工会議所から確認を受け「事業支援計画書」を交付してもらわなければなりません。では商工会議所に入会しないと「事業支援計画書」は交付してもらえないのでしょうか?
また、商工会議所に入会していれば小規模事業者持続化補助金の申請が通過しやすくなるのでしょうか?
今回は小規模事業者持続化補助金の申請をお考えの方に向けて、商工会議所へ入会すべきかどうかをご説明いたします。
結論としましては「商工会議所に入会せずとも小規模事業者持続化補助金の申請は可能」です。
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小規模事業者持続化補助金をわかりやすく解説!補助額や対象者・申請の仕方まで
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冒頭でも申し上げたとおり、商工会議所に入会していなくとも小規模事業者持続化補助金への申請は可能です。
小規模事業者持続化補助金の補助対象者は『商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいる「小規模事業者」及び、一定の要件を満たした特定非営利活動法人』と定められており、商工会議所への入会有無は問われていません。
また、小規模事業者持続化補助金の原資は税金ですから、商工会議所に入会しているか否かを問わず申請できてしかるべきものなのです。
ですから小規模事業者持続化補助金に申請するためだけに商工会議所に入会する必要はありません。
小規模事業者持続化補助金における商工会議所の役割はあくまでも「確認と事業支援計画書の交付」であり、入会していなくとも問題はありません。
小規模事業者持続化補助金の審査は経営計画書等の書類審査です。
商工会議所に入会しているかどうかは不問ですから「商工会議所に入会した方が通過しやすい」という事実はありません。
小規模事業者持続化補助金申請にかかる書類作成等を税理士などの専門家に依頼している場合は、商工会議所のアドバイスがなくとも通過しやすい状態と言えるでしょう。
ですから入会する必要はありません。
一方、商工会議所のアドバイスを受けたい場合には、入会した方が懇切丁寧にサポートしてくれるでしょう。
商工会議所は入会者が支払う会費メインで運営されていますから、どうしても未入会者より入会者のサポートに力が入るためです。
「この機会に商工会議所に入会してもいいかもしれない」とお考えの方もおられるでしょう。そこで商工会議所の基本的な情報をまとめました。ぜひ入会の検討材料にしてください。
商工会議所とは、民間非営利の経済団体です。
2022年2月現在では515箇所に拠点を構え、企業活力の増進、魅力ある地域経済社会の創造に向けた様々な事業活動を積極的に展開しています。
商工会議所は会員制の組織であり、会費を払って入会しサービスの提供を受ける仕組みです。
会員向けサービスは経営相談や保険制度、会員専用クレジットカード(チェンバーズカード)、企業の交流会など豊富に展開されています。
また非会員に対しても、各種情報の開示、経営相談会などを行なっていることもあります。
2021年4月現在、新潟県内における商工会議所は以下の16箇所です。
新潟商工会議所・上越商工会議所・長岡商工会議所・柏崎商工会議所・三条商工会議所・新発田商工会議所・新津商工会議所・燕商工会議所・小千谷商工会議所・糸魚川商工会議所・村上商工会議所・十日町商工会議所・新井商工会議所・加茂商工会議所・五泉商工会議所・亀田商工会議所 |
商工会は「商工会法」に基づいて設立されているため、管轄地域の中小企業者や個人事業主しか加入できず、また事業の中心となるのは「中小企業の経営改善普及事業」です。
一方、商工会議所は「商工会議所法」に基づいて設立されており、中小企業や個人事業主だけでなく、大企業でも入会できます。
事業内容も商工会より多岐にわたり、中小企業支援に留まらず地域の総合経済団体として国際的な活動を含めた幅広い事業を実施しています。
どちらも公共性の高い団体ではありますが、事業内容や規模に違いがみられます。
なお小規模事業者持続化補助金の確認と事業支援計画書の交付が受けられるのは、商工会議所のみです。
※商工会でも事業支援計画書を交付してもらえます。
実際に、有限会社石田工業様は栄商工会から交付を受けております。
中小企業や地域発展のために尽くす公的団体として、商工会議所は様々な活動を展開しています。
税制改正の要望や会頭コメントを発表しています。
創業塾や事業継承バックアップ、融資制度などを行なっています。
小規模事業者持続化補助金もこの活動の一部です。
まちづくりやものづくり、特産品オンラインショップの運営などを行なっています。
グローバルビジネスの支援や英文契約セミナーなどを開催しています。
簿記検定試験をはじめとした各種試験を主催しています。
PL保険や休業補償など便利なサービスが提供されています。
産業振興に関する調査を行い結果を発表しています。
サーバーセキュリティや情報モラル啓発に関するセミナーなどを定期的に開催しています。
商工会議所の活動を機関紙などで公表しています。
商工会議所は中小企業の繁栄のために設立された組織です。
ですから入会した中小企業に大きなメリットがもたらされます。
しかし当然そこにはデメリットもつきものです。
商工会議所に入会するメリットとデメリットをしっかり確認して、入会されるかどうかを検討してください。
商工会議所が主催する各種サービスを受けられます。
たとえば新潟商工会議所ですと、ビジネス情報交換会、売上債権保全制度、倒産防止共済制度、無担保・無保証人融資の相談など、企業経営層の痒いところに手が届くサービスが豊富にラインナップされています。
非会員でも申請サポートは受けられますが、会員になっていた方がより丁寧にサポートを受けられるでしょう。
なぜなら商工会議所は会員からの会費で成り立っている部分が大きいためです。
小規模事業者持続化補助金申請に向けて商工会議所の支援を全面的に受けたい場合は、1年間だけ入会するという手もあります。
2022年現在は感染症の影響を受けて大規模なイベントは開催されていませんが、定期的に商談会や展示会が催されています。
2020年には(公財)にいがた産業創造機構(NICO)と新潟商工会議所がタッグを組んで、台湾向けテストマーケティングが開催されました。
商工会議所に入会していれば、ビジネスチャンスを逃すことなく効果的な販路拡大が見込めるのです。
商工会議所に入会する上でデメリットとなるのは会費が必要となることでしょう。
<新潟商工会議所に入会する場合>
個人事業主:6,000円/年
法人:12,000円/年
*入会金なし
会費は各商工会議所によって上下しますので、入会前によく確認してください。
たとえば上越商工会議所の年会費は1万円〜で、新潟商工会議所とは若干異なります。
商工会議所に入会される場合は、管轄の商工会議所にご連絡ください。
加入までの基本的な流れは以下のとおりです。
商工会議所に入会しなくても、小規模事業者持続化補助金の申請は可能です。
外部組織に頼らずご自身で書類作成を行いたい場合や専門家のサポートをすでに受けている場合は、小規模事業者持続化補助金申請のためだけに入会する必要はありません。
商工会議所のサービスを受けたいと感じた場合にのみ、入会を検討されることをおすすめします。
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