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【2023年最新版】事業再構築補助金業第10回公募開始!変更点やポイントは?

この記事の監修
吉田雅一

L&Bヨシダ税理士法人 
代表税理士

吉田 雅一 (よしだ まさかず)

新潟でお客様1,000名を支援中。補助金・融資を得意とする。
ビジネスを研究するため、カフェ・ECサイトを運営中。

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3月30日より公募開始となった第10回事業再構築補助金。

最新の事業再構築補助金に申請する前に、どのような変更点があるのか確認しましょう。

 

最大のポイントは「成長枠における売上要件の撤廃」です。

 

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2023年3月30日より第10回公募開始!概要まとめ

まずは第10回事業再構築補助金の概要を確認しましょう。

下記に対象者や申請要件、補助額等の情報をまとめました。

なおサプライチェーン強靭化枠に関しては、対象となる経費等が大きく異なりますのでご注意ください。

対象者

下記の中小企業者や中堅企業等

業種 資本金 従業員数
製造業、建設業、運輸業 3億円 300人
卸売業 1億円 100人
サービス業 (ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) 5,000万円 100人
小売業 5,000万円 50人
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く) 3億円 900人
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 3億円 300人
旅館業 5,000万円 200人
その他の業種(上記以外) 3億円 300人

共通要件

下記2点を両方満たすこと。

  1. 経済産業省が示す事業再構築指針に沿った3〜5年の事業計画書を作成し、認定経営革新等支援機関の確認を受ける。
  2. 補助事業終了後3〜5年で付加価値額を年率平均3.0%〜5.0%以上増加させる。または従業員1人あたり付加価値額を年率平均3.0%〜5.0%以上増加させる。

類型と補助率・補助額

補助金額と補助上限額は以下のとおりです。

補助額・補助率共に、従業員数や企業規模等によって増減します。

類型 補助金額 補助率
成長枠 100万円〜7,000万円 1/3〜1/2
グリーン成長枠(エントリー) 100万円〜1億円 1/3〜1/2
グリーン成長枠(スタンダード) 100万円〜1.5億円 1/3〜1/2
卒業促進枠 成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に準じる 1/3〜1/2
大規模賃金引上促進枠 100万円〜3,000万円 1/3〜1/2
産業構造転換枠 100万円〜7,000万円 1/2〜2/3
最低賃金枠 100万円〜1,500万円 2/3〜3/4
物価高騰対策・回復再生応援枠 100万円〜3,000万円 1/2〜2/3
サプライチェーン強靭化枠(対象経費等が他の類型と異なる) 1,000万円〜5億円 1/3〜1/2

スケジュール

公募開始:令和5年3月30日(木)

申請受付:調整中

応募締切:令和5年6月30日(金)18:00

 

すでに公募は開始されていますので、GビズIDを取得したり事業計画を練ったりといった作業から取り掛かりましょう。

まだ先だと思って放置していると、あっという間に締切日になってしまいます。

2023年度第10回事業再構築補助金の変更点

今回は非常に大規模な変更となりました。

売上要件の撤廃や新枠の創設、2回目の申請OK等、内容は多岐に渡ります。

ひとつずつ吟味して御社に必要な情報をピックアップしてください。

通常枠の名称と内容の変更

「通常枠」は「成長枠」に名称が変更になりました。

また補助額と補助率も変更されています。

補助上限額:8,000万円→7,000万円

補助率:1/2〜2/3→1/2〜1/3

補助額、補助率共に減額となりますが、申請要件が大きく緩和されたことで、より多くの企業が申請可能となりました。

第10回で廃止された要件

  • 売上高減少要件
  • 新規事業の制限

売上高減少要件を満たせず事業再構築補助金を諦めていた企業も多いのではないでしょうか?

今回から売上減少要件が撤廃されたため、売上が上がっている企業でも申請可能になりました。

また補助事業の制限も撤廃され、新規ビジネスの自由度も広がりました。

事業再構築補助金がこれまでよりも格段に使いやすくなったのです。

グリーン成長枠が要件緩和&2枠に

グリーン成長枠には、これまで同様の「スタンダード枠」に加えて、要件が大幅に緩和された「エントリー枠」が追加されます。

エントリー枠の主な要件

  1. 付加価値額の年率平均 4.0%以上増加、又またはは従業員1人あたり付加価値額の年率平均 4.0%以上増加
  2. 給与支給総額を年率平均2%以上増加
  3. 1年以上の研究開発・技術開発または従業員の5%以上が年間20時間以上の外部研修または専門家を招いたOJT研修を受ける

 

スタンダード枠の要件は

 

  • 付加価値額の年率平均 5.0%以上増加
  • 2年以上の研究開発・技術開発または従業員の10%以上が年間20時間以上の外部研修または専門家を招いたOJT研修を受ける

 

ですから、エントリー枠の要件は分かりやすく緩和されています。

 

政府は2023年までに温室効果ガス46%削減を目指すとして、少なくない予算を割いています。

グリーン成長枠はこの脱炭素政策の一環ですが、これまで採択件数が非常に少なかったという背景がありました。

政府推進の脱炭素を促進させるためにも、要件を緩和したエントリー枠が創出されたのでしょう。

新枠の創設

「産業構造転換枠」「サプライチェーン強靭化枠」の2枠が創設されました。

 

産業構造転換枠は、国内市場の縮小等の産業構造の変化等により、事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者を支援する類型とされています。

 

サプライチェーン強靭化枠は、海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強靱化及び地域産業の活性化に資する取組を行う事業者を支援するものです。

 

どちらも対象者の幅が狭く要件が厳しいため、申請可能な企業はそれほど多くないと思われます。

逆に言えば、これら2つの類型は穴場です。

成長枠等よりもライバルとなる企業が少ないでしょうから、要件に見合うならぜひ申請なさってください。

一部の枠は2回目の申請が可能に

原則的に、過去に事業再構築補助金に採択されると再び申請することはできません。

 

しかし第10回より、グリーン成長枠・産業構造転換枠・サプライチェーン強靭化枠については、2回目の申請が認められることとなりました。

これにより過去に事業再構築補助金を受けた事業者であっても、再び申請できるようになったのです。

 

第10回で要件が大幅に緩和されましたので、この機会に2度目の申請にチャレンジしてはいかがでしょうか?

補助額減額の代わりに申請しやすく

変更点をまとめると「補助額は減少」「類型の追加」「要件緩和」が第10回のポイントと言えるでしょう。

 

最も注目したいのは成長枠の売上要件の撤廃です。

売上が著しく下がっていなくとも申請可能となりましたので、補助金を活用できる事業者が増加する見込みです。

事業再構築補助金に採択されれば数百万円以上の経費削減が実現します。つまり、大きなチャンスが到来しているのです。

 

これまで要件が満たせず申請できなかった企業も、ぜひ第10回事業再構築補助金の申請をご検討ください。

まとめ

第10回事業再構築補助金の変更点をまとめました。

 

特に成長枠の売上減少要件が撤廃された点は、非常に大きなメリットでありチャンスと言えるでしょう。

これまで事業再構築補助金に申請できなかった企業も要件をクリアできる可能性が生まれましたので、自社が対象者に含まれないかぜひご確認ください。

 

第11回以降は売上要件が元に戻るかもしれません。

このチャンスを逃さず事業再構築補助金に申請しましょう。なお第10回の締切は6月30日です。

 

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