申請ノウハウ

ものづくり補助金の採択事例と不採択になるポイント

この記事の監修
吉田雅一

L&Bヨシダ税理士法人 
代表税理士

吉田 雅一 (よしだ まさかず)

新潟でお客様1,000名を支援中。補助金・融資を得意とする。
ビジネスを研究するため、カフェ・ECサイトを運営中。

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「ものづくり補助金にチャレンジしたい!」

「でも、自社で検討中の事業は該当するの?」

 

ものづくり補助金は非常に人気の高い補助金ですが、申請には時間と労力がかかります。

申請書を一生懸命作成しても、採択されなければすべてが水の泡。

貴重な時間を有効活用するために、あらかじめ過去にどんな事例が採択されていたのか調べておきましょう。

 

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ものづくり補助金とは

概要

ものづくり補助金とは、中小企業の生産性向上を支援する補助金制度です。

 

一般型で最高2,000万円までの補助金が受け取れる(2022年11月現在)ことから、設備投資をお考えの方にひんぱんに利用されています。

原則として返金不要の資金が獲得できますので、新規事業等を計画中でしたら前向きに検討なさってください。

枠別補助上限額と補助率

ものづくり補助金には様々な「類型」と「枠」が設定されており、自社の状況や取り組み内容によって利用できるメニューが異なります。

なお通常枠は最も倍率が高いため、可能であれば別枠での申請がおすすめです。

事業類型 補助上限額 補助率
一般型 通常枠 750万円〜1,250万円 1/2

小規模・再生事業者は2/3

回復型賃上げ・雇用拡大枠 750万円〜1,250万円 2/3
デジタル枠 750万円〜1,250万円 2/3
グリーン枠 1,000万円〜2,000万円 2/3
グローバル展開型 3,000万円 1/2

小規模・再生事業者は2/3

ビジネスモデル構築型 1億円 大企業1/2

それ以外2/3

ものづくり補助金の申請要件

ものづくり補助金は製造業以外でも申請できますが、誰でもOKというわけではありません。

下記3つの要件を満たす事業計画を策定・実施する中小企業が対象です。

  1. 付加価値額+3%/年
  2. 給与支給総額+1.5%/年
  3. 事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円

一般型・通常枠以外に申請する場合は、各々で追加要件が定められています。

詳細はものづくり補助金の公募要領をご確認ください。

ものづくり補助金の採択事例

ものづくり補助金は設備投資を中心とした補助金ですが、製造業だけが申請できるものではありません。基準をクリアしてさえいれば、飲食店や小売店等の業種でも申請可能です。

 

ここでは新潟県内で過去に採択された事例をいくつかピックアップしました。

過去の事例から、補助金の使い道のヒントを探ってください。

もっと多くの事例を確認したい場合は「ものづくり補助金総合サイト」で検索できます。

①食料品製造業

事業計画名:自動分割機導入による生産性向上と、低温長時間熟成パン等の量産化

②鉄鋼業

事業計画名:使用済み自動車の全部再資源化の推進のための処理生産性向上

③自動車整備業

事業計画名:エーミング作業及び分解整備による新たな受注体制の確立

④紙加工品製造業

事業計画名:反転式自動給紙装置の導入による生産能力向上と女性活躍社会への環境整備

⑤繊維工業

事業計画名:インクジェット染色一貫生産計画

ものづくり補助金で不採択になりやすいポイント

ものづくり補助金総合サイトが開示しているデータによると、採択率は30〜60%程度。

つまり毎回40%以上の申請が不採択という結果になっています。

 

不採択を回避するため、ここで不採択になりやすいポイントをチェックしてください。

投資予定額が多すぎる

ものづくり補助金に申請する際には「事業計画書」を作成・提出します。

事業計画書には、何を・いくらで購入するかを1つ1つ書き出し、その購入額から補助金額が決まります。

ここで実際に必要な設備よりも高額な設備を書き込み、多くの補助金を獲得しようとすると、高い確率で不採択になります。

補助金の財源は「税金」ですので、不必要に高い設備は採択されないのです。

事業内容や企業規模に合った設備を購入するようにしましょう。

機材や設備を発注してから申請

原則として、ものづくり補助金は設備の見積もり段階で申請するものです。

設備の発注後に申請しても、確実に不採択となりますのでご注意ください。

原則的には「交付決定通知書に記載のある通知日以後」に発注した設備等が対象となり、それ以外の日に発注した設備等は補助金の対象外です。

必ず「交付決定通知書」を受け取り、通知日を確認してから発注しましょう。

審査項目に基づいていない

ものづくり補助金には「審査項目」が定められており、公募要領で事前に公開されています。

どれだけ魅力的な事業計画であっても、審査項目に沿った内容でなければ採択されません。

事業計画書作成の際には、公募要領の審査項目をよく読み、要点を絞ってまとめましょう。

まとめ

ものづくり補助金は一般型で最大2,000万円が受け取れる魅力的な補助金制度です。

しかも設備投資を必要とする中小企業なら、製造業以外でも利用できるため、多くの事業者に利用されてきました。

 

今回紹介いたしました採択事例にも製造業以外の業種を掲載しています。自社が製造業でないからと補助金申請を諦めておられるのなら、ぜひ一度ご確認ください。次の事業拡大時に利用できるかもしれませんよ。

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