小規模事業者持続化補助金は申請し採択された後で実績報告書を提出して、はじめて補助金が受け取れる仕組みになっています。
その完了報告書の書き方次第では、補助対象経費と認められなかったり補助金入金が延長されたりすることもあるのです。
そこで今回は、小規模事業者持続化補助金の完了報告書の書き方について解説します。
最短で完了報告書が完成する流れをご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
CONTENTS
完了報告書を最短で仕上げるには、領収書等をまとめて経費を算出し、周辺書類を先に作り上げることがポイントです。
ここでは、完了報告書をスムーズに作成できる流れをご紹介します。
完了報告書は郵送かJグランツによる電子送信のどちらかで提出します。
小規模事業者持続化補助金への申請を郵送で行なった場合は完了報告書も郵送で、
Jグランツを通じて申請した場合はJグランツ経由の電子送信になります。
郵送で完了報告書を提出する場合は、すべての書類を紙ベースで準備しましょう。
Jグランツによる電子送信の場合、専用フォームに入力していく形になります。
一定時間が過ぎると入力したデータが消えてしまうため、あらかじめフォーマットをダウンロードして下書きを作成しておくことをおすすめします。
完了報告書と共に提出が義務付けられている書類です。
まずは上記2点の書類を完成させましょう。
小規模事業者持続化補助金のサイトからフォーマットをダウンロードできます。
経費支出管理票には「何を」「いつ」「いくつ」「どこから」「いくらで」「何のために」購入したかを1つずつ記載します。
購入したものが多ければ多いほど作業量も多くなりますので、補助事業完了前から少しずつ記載しておきましょう。
支出内訳書には、経費区分ごとに合計金額を入力します。
金額を正しく入力すれば、受け取れる補助金額が自動計算される仕組みです。
「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」等の規定により、補助事業の結果により収益が生じた場合には、補助金交付額を限度として収益金の一部または全部に相当する額を国庫へ返納しなければならないケースがあります。
これを収益納付と呼び、補助金額が減額されることを示します。
収益納付に該当するのは
補助対象経費-補助金額<収益
の場合です。
たとえば、補助対象経費60万円・補助金額40万円の場合、
60万円-40万円=20万円
収益が20万円を超えている場合は収益納付に該当することになります。
ただし収益との因果関係が明確でない経費(チラシの作成等)については「補助金により直接生じた収益」には該当しないとされています。
収益納付に該当するか不明な場合は、早めに専門家に相談しましょう。
収益納付に該当する場合は「収益納付に係る報告書」の提出が必要になり、また支出内訳書の該当欄に収益納付の金額を入力します。
1で作成した経費支出管理票について、証ひょう番号ごとに支出を証明する書類(領収書等)をまとめます。
支出を証明する書類には、下記の内容が分かる記載が必要です。
経費ごとに必要な書類が細かく設定されており、書類の順番も指定されています。
詳しくは実績報告書のまとめ方コーナーを参照してください。
もし提出すべき証拠書類が不明な場合は、補助金事務局に問い合わせましょう。
書類をまとめるだけですが、非常に時間と手間のかかる作業です。
こちらも完了報告書を作成する前から、少しずつまとめておくと良いでしょう。
なおJグランツを利用する場合は、書類の画像を1つずつアップロードして提出します。
補助金を受け取るために必須の書類です。
小規模事業者持続化補助金のサイトから「実績報告書」のフォーマットをダウンロードしてください。
記載する内容は、小規模事業者持続化補助金で展開する補助事業の概要や成果です。
内容はできるだけ数字を用いて客観的に記しましょう。
日本商工会議所の実績報告書 提出書類のご案内に記載例もありますので、確認のうえ作成すると安心です。
作成した書類に不備がないか確認したら、期限内に提出しましょう。
提出の締切日は「事業完了日から起算して30日」または「最終提出期限」のいずれか早い日(必着)です。
完了報告書を作成する前、また作成する際に注意すべきポイントについてまとめました。
上記で流れを見てきたように、完了報告書の作成は「仕事の片手間にさらっと片付ける」ことができません。
事前準備をしていても1日、書類を探すところから始めるなら数日はかかるでしょう。
事業を継続しながら完了報告書を作成するのは至難の技です。
早めに作成準備に取り掛かり、提出期限ギリギリに焦らないようにしましょう。
書類が足りなかったり不備が見つかったりすれば、受け取れる補助金額が減額されたり補助金入金の日程が先送りになったりします。
早めに書類集めの作業を開始し、提出前に1つずつしっかり確認して、確実に補助金を受け取ってください。
提出の締切日は「事業完了日から起算して30日」または「最終提出期限」のいずれか早い日(必着)です。
ご自身の提出期限を事前に確認しておき、完了報告書を作成するスケジュールを組んでおくことが望ましいでしょう。
なお締切日は必着ですので、郵送よりもJグランツによる電子送信の方が1日ぶんの猶予があります。
小規模事業者持続化補助金の完了報告書は作成に時間のかかる書類です。
また添付書類も膨大なことから、紛失や再発行に手間取ることも考えられます。
提出期限に間に合うように、上記でご案内した流れに沿って、早めに取り掛かることを強くおすすめします。
まずは、お気軽にご相談ください
←前の記事