申請ノウハウ

ものづくり補助金の実績報告書の書き方

この記事の監修
吉田雅一

L&Bヨシダ税理士法人 
代表税理士

吉田 雅一 (よしだ まさかず)

新潟でお客様1,000名を支援中。補助金・融資を得意とする。
ビジネスを研究するため、カフェ・ECサイトを運営中。

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ものづくり補助金に採択されたとしても、実績報告書の提出がなければ補助金は獲得できません。

 

そこで今回は、ものづくり補助金の実績報告書の書き方を解説いたします。
補助金採択後の流れが知りたい方や実績報告書の作成に手間取っている方は、ぜひ最後までお読みください。

 

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ものづくり補助金における実績報告書とは

ものづくり補助金に採択された後、事前に申請していた補助事業を実施し終了したことを報告する書類が「実績報告書」です。

 

実績報告書の提出がなければ補助事業を実施したことを対外的に証明できないだけでなく、ものづくり補助金を受け取ることもできません。

 

補助金を確実に入手するために必須の書類なのです。

 

実績報告書のフォルダーと格納する資料

実績報告書は各社共通で作成する「費目共通」と、申請費用ごとに作成する「費目別」の2種類で構成されます。

 

収録する資料がないフォルダーは作成・提出不要ですが、まずは二度手間にならないよう先にすべて作成し最後に取捨選択するようにしましょう。

 

実績報告書のフォルダーについて

以下の名称のフォルダーを作成し、必要な資料を電子ファイル形式で保存します。

 

費目共通:実績報告書・出納帳・預り金

 

費目別:機械装置システム構築費・技術導入費・専門家経費・運搬費・クラウドサービス利用費・原材料費・外注費・知的財産権等関連経費・広告宣伝販売促進費・感染防止対策費

 

各フォルダーに格納する書類

実績報告書:実績報告書・経費明細書・取得財産等管理台帳・試作品等(成果)受領書

出納帳:現預金出納帳・通帳のコピー

預り金:預り金元帳・納付書のコピー

 

費目別のフォルダーにはそれぞれ経理書類一式、画像データ、受払簿等を格納します。

経理書類には見積もり依頼書、相見積書、注文書、受注書、納品書、請求書、振込依頼書が含まれます。

1つでも抜けていると補助金対象から外される恐れがありますのでご注意ください。

 

なおすべての書類はPDF化して上記フォルダーに格納します。

 

実績報告書作成の流れ

実績報告書を作成する前に、必ず流れを確認しておきましょう。

 

たとえば物品の納品時等には写真撮影が必須とされています。購入したことの証拠書類になるのです。

特に納品時の写真を後日改めて撮影するのは困難ですから、事前に撮影日時を確認のうえ確実に撮影しなければなりません。

 

このように取り返しのつかないポイントもありますので、実績報告書の流れを事前に把握しておくことは非常に重要なのです。

 

必要書類や撮影の確認・実行

補助金申請に必要となる書類や写真を確認しましょう。

 

特に費目別で必要となる経理書類は要チェックです。

 

見積依頼書から振込依頼書まで膨大な書類が必要になります。当然補助対象となる経費が多ければ多いほど書類も増加しますので、漏れのないようお気をつけください。

 

写真は各物品の、納品時、設置前、設置後に撮影します。

写真添付が必要になるのは機械装置費、原材料費、試作品・加工品、広告、感染防止対策費です。機械装置だけではありませんのでご注意ください。

 

書類の準備

各フォルダーを作成し、格納する書類をまとめます。

 

まず契約書等を紙ベースで保管している場合はPDF化しましょう。

そのうえで費目ごとに管理No.をつけて経理書類を整理します。

 

繰り返しますが経理書類は非常に膨大ですので、抜け漏れのないよう確認してください。

 

各書類には提出後に確認されるポイントがあります。

たとえば見積書と注文書の内容に整合性があるか、納品書に検収印があるか等です。

 

費目別支出明細書の作成

経理書類が揃ったら、次は支出明細書を作成しましょう。

支払年月日、支払先、内容や数量等を正しく記入してください。

 

なおよく間違えるポイントは補助対象経費欄です。

記入する数値は補助金額ではなく、購入にかかった全額です。

 

経費明細書の作成

費目別のフォルダーがすべて完成した後、経費明細書に取り掛かります。

 

作成した支出明細書等の金額を転記して完了です。

転記誤りが多いので、作成後必ず検算しましょう。

 

実績報告書の作成

最後に実績報告書をまとめます。

 

中でも重要なのは「実施した補助事業の具体的内容とその成果」です。

数行でまとめたり具体性に欠けたりすると再作成を余儀なくされます。

 

よくあるNGパターンは以下のとおり。

 

<実績報告書で再作成となるパターン>

・数行だけの記載(概要のみの記載しかしておらず、具体的な説明の記載がない)

・交付申請書の内容をコピーしただけの記載(実際の取組みや結果の記載が一切ない)

・搬入設置場面などの写真(画像)を並べただけの報告書(結果が一切ない)

・成果に対する具体的な記載がない( 「改善効果が見られた」「大幅に削減した」等、数値やグラフが一切なく抽象的)

・交付申請書の事業計画と整合がとれない内容(事業計画に沿った取組みを行ったかどうか判別できない)

 

逆に言うと、上記のポイントをすべてクリアできた実績報告書ならOKです。

補助事業の成果を対外的にプレゼンするつもりでまとめてください。

 

帳簿関連書類や写真等をまとめる

実績報告書まで作成できたら、現預金の出納帳コピーや写真類等を添付します。

これで実績報告書は完成です。

 

電子データで送信

完成した実績報告書は2回送信します。

 

1回目は電子メールで地域の担当者に送信。

2回目はJグランツで電子送信です。

 

報告手続きを円滑に行うため、地域担当者による事前確認が必要となりました。

 

<新潟県事務局の連絡先>

025-211-8091

mono1@chuokai-niigata.or.jp

 

実績報告書の提出期限は、補助事業完了後30日後または交付決定通知書記載の補助事業完了期限日のいずれか早い方です。

 

実績報告書を作成する際の注意点

提出期限に遅れない

実績報告書が期限までに提出できなければ、補助金は受け取れなくなってしまいます。

補助金獲得のために最も忘れてはならない事柄です。

 

採択されたら必ず期限を確認しましょう。

万が一遅れそうな場合は早めに専門家にご相談ください。

 

写真撮影は忘れずに

特に納品時の写真は取り忘れると取り返しがつきません。

事前に納品日時を確認のうえ確実に撮影しましょう。

 

原材料等の量の多いものは、その数量が分かるように撮影します。

機械装置の特別な付属品等がある場合はその写真も必要です。

 

転記漏れ等に注意

書類作成の中でも転記ミスが非常に多いと言われています。

 

転記漏れ等があると正確な補助金額を申請できません。

納品書等から手作業で書き起こさなければならないのでミスが起こりやすいものですから、提出前には何度も確認してください。

 

銀行振込以外で支払った場合

原則として支払いは銀行振込のみとされていますが、中にはクレジットカード払いを選択することもあるでしょう。

 

まずクレジットカードで支払う際は事前に事務局へ相談し、追加書類を提出することになります。

 

事前相談なくカードで払うと補助対象外にされてしまう恐れもありますので、必ず一度連絡してください。

 

まとめ

ものづくり補助金の実績報告書は上記のように作成します。

 

非常に多くの書類が必要ですし、知らずにいると取り返しのつかない書類も大いにあります。

そのため実績報告書は補助事業が終わる前から少しずつ作成していくようおすすめします。

 

補助事業の実施だけで手一杯で報告書作成までできそうにないなら、早めに専門家にご相談ください。

必要書類を漏れなくまとめあげてくれるので、補助金をしっかり受け取れるようになりますよ。

 

 

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