令和4年度2次補正予算によって、ものづくり補助金の見直しと拡充が行われ、より幅広い企業がより多くの補助金を獲得できるようになりました。
本記事ではものづくり補助金の2023年度最新情報をまとめています。
これからものづくり補助金を申請しようとお考えでしたら、ぜひ最後までお読みください。
今まで諦めていた物品購入にも適用できるかもしれません。
CONTENTS
ものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者が経営革新のための設備投資等を支援する目的で作られた制度です。
大規模な設備投資や賃上げ等を補助金でサポートし企業の成長を後押しするために、国が主体となって運営されています。
ものづくり補助金を利用した事例として、新製品の試作開発、加工機の導入等があげられます。
上記だけでなく幅広い業種の企業に利用され、多くの成果を上げている補助金制度なのです。
補助対象者:中小企業者や小規模事業者等
補助対象経費:機械装置購入・専門家の技術指導料・運搬費・外注費等様々な経費
中小企業の発展に非常に有効な手段であるものづくり補助金は、2014年の開始以降少しずつ変更されながら継続してきました。
近年では感染症の蔓延や物価高騰をきっかけに、社会構造の急速な変化が起きています。
中小企業等がこの変化に対応できるよう、内容が大きく変わりました。
大幅な賃上げに取り組む事業者については、従業員数に応じて補助上限を100万円、250万円、1,000万円引き上げます。
(ただし、回復型賃上げ・雇用拡大枠、各申請枠の補助金額の上限額に達しない場合、再生事業者、常勤従業員がいない場合は、活用不可)
従業員数 | 上乗せ補助額 | 補助率 |
5人以下 | 100万円 | 各申請枠の補助率 |
6~20人 | 250万円 | |
21人以上 | 1,000万円 |
事業計画において、補助事業期間終了後3~5年で「①給与支給総額年平均6%増加かつ②事業場内最低賃金を年額45円以上引上げ」を満たし、賃上げに係る計画書を提出することが要件です。
補温室効果ガスの排出削減に資する取り組みの段階に応じ、エントリー・スタンダード・アドバンスの3段階の補助上限額が設定されます。
初歩的な段階の取り組み(エントリー)でも申請が可能となり、発展的な取り組み(アドバンス)に対しては補助上限額が拡大されています。
種類 | 従業員規模 | 補助上限額 | 補助率 |
エントリー | 5人以下 | 750万円以内 | 3分の2 |
6人~20人 | 1,000万円以内 | ||
21人以上 | 1,250万円以内 | ||
スタンダード | 5人以下 | 1,000万円以内 | |
6人~20人 | 1,500万円以内 | ||
21人以上 | 2,000万円以内 | ||
アドバンス | 5人以下 | 2,000万円以内 | |
6人~20人 | 3,000万円以内 | ||
21人以上 | 4,000万円以内 |
取引先の事業者がグリーンに係るパートナーシップ構築宣言をしている事業者には審査の際に加点されます。
業種・業態に共通する生産性向上に係る課題を解決するため、課題を認定し、当該課題解決に資する機械装置・システムを認定する仕組みを創設します。
以下の3つのステップで進行します。
Phase Ⅰ | 課題の認定 | 業界団体・川下企業等から提案された課題について委員会で審議し、支援すべき課題を認定 |
Phase Ⅱ | 課題解決策の開発 | Phase Ⅰで認定した課題の解決に資する機械装置・システムをメーカーが自主的に開発 |
Phase Ⅲ | 機器等認定・導入支援 | 委員会において開発成果を支援。課題解決に資すると認められる機械装置・システムを認定し、重点的に支援 |
この3つの段階において、Phase Ⅰは令和4年二次補正予算から開始します。
事務局に設置する委員会において課題を認定し、解決のための研究開発を実施するため、令和6(2024)年度以降の予算から新設する予定です。
令和4年度補正~令和6年度にかけて切れ目なく事業が実施されます。
2023年度のものづくり補助金は今までよりも受け皿が大きくなったため、補助金申請ができる企業が増加しました。
利用しやすくなったものづくり補助金を活用して、自社のビジネス拡大にぜひお役立てください。
まずは、お気軽にご相談ください